「第9地区」

深夜のテレビでやっていた。
始まってしばらくしてから観はじめたので
主人公の手がなぜモンスターエンジンの漫才のような怪物の手になってしまったのかのエピソードはわからなかったが
そこから観ても十分面白くて、ものすごく考えさせられた。


宇宙人が敵だった今までのたくさんの映画とは違って
敵はむしろ人間で、観客は途中からは確実に宇宙人側に立って映画を観ている。
クリストファー、がんばれ。子供、生きろ!ってね。
どんどん人が死んで(っていうか砕けて)いくのに、全然躊躇の気持ちはわかず、「いけいけ!」とか思ってしまう。(だから多分ちょっと危険?)
この映画の根底にあるのは、偏見。差別。
そして宇宙人と人間との友情はありえるか。という問い。
この映画での答えはYES。


長い間差別のあったアメリカがアパルトヘイトの国南アを舞台に作ったことに、ものすごい意味を感じる。
この映画がアカデミー賞4部門にノミネートされた意味も。
もう一度観たいと思う映画。